父が認知症と持病の悪化で自宅で倒れ、精神科へ入院しました。
症状が安定して、父の認知症の状態や持病の薬の調整が落ち着いてきたころ、病院から退院もしくは転院の話が出ました。
私たち家族としては、今回の入院で在宅介護は難しいと感じていたこと、同時に母も他の精神科へ入院してしまったこともあり、今後のことはなかなか考えられない状態でした。
そんな中、主治医と病院の相談員の方から、退院後の方向性について少しずつ聞かれていました。
そして、3か月以上は入院できないことを告げられました。
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入院3か月で退院しないといけないのか
一般的には、入院して3か月経つとその病院を退院しなくてはいけません。
理由は詳しくはわかりませんでしたが、主治医からは長期の入院は今の病院では受け入れていない。
3か月以上の入院は救急受け入れなどの問題もあり、難しいです。と言われました。
ハッキリとは言われませんでしたが、病院が赤字になる。というような内容のことも話されていました。
やはり、3か月以上の入院は難しいのが現状です。
病院は退院するところである
私たち家族は、父を自宅へ帰すことに不安がありました。
また倒れてしまうのではないかという不安と、母の病気のこともあり、以前と同じような暮らしには戻れない現状がある。
そして、何より私が感じていたのは、今回の入院が、在宅の限界を示している。と感じていたからです。
しかし、病院側からは病院は症状が安定すれば退院する場所であり、治療の必要がなくなれば入院する理由がなくなる。
見守りや介護となると、介護施設や長期療養の病院に移ってもらわないといけない。という説明を受けました。
その説明を受けて、確かに・・・と妙に納得した私がいました。
病院は寝泊まりさせてもらう場所ではない、他にも必要としている人が沢山いるのです。
家に帰すことが不安であれば、在宅以外の他の方法を考えなくてはいけません。
一時、強制的に自宅に戻る方向に話が進んだ
父は認知症の症状はあるものの、まだ初期から中期くらいの状態で、生活に大きく影響するような徘徊や家族の顔がわからなくなったりというようなことはありませんでした。
確かに物忘れは多く、物をなくしてしまったり、おつりの計算が出来なくなったり、直前のことを忘れてしまう症状は出ていましたが、生活しようと思えばなんとかできる状態です。
歩行は、ゆっくりですり足ですが出来ています。
排泄も入浴もなんとかできていました。
そんな状態だったので、介護度についても介護施設も入れるような介護度が出ないため、自宅へ戻るという話が出ました。
しかし、母が入院中のため、父は独居生活をすることになります。
そうなると、食事・掃除・洗濯など父ができるか?・・それは、できる状態ではありません。
父が入院する前、母が先に入院したので、数週間は父が一人で生活していました。
その時は部屋は荒れ、食事も私たちが惣菜を送ったりお弁当を頼んだり。そんな生活でした。
私たちはそんな状態で父が安心して暮らせるとはとても思えず、自宅へ一度戻ってはどうか?と言われ考えましたが、断る決意をしました。
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持病の大発作が起き退院は延期 3か月以上入院することに
自宅へ戻ることを提案され、私たち家族はしばらく考える時間をもらいました。
考える時間をもらっている間に、主治医から父の持病の発作が起き、この状態では自宅へ帰ることは難しい。と告げられます。
薬の調整が必要である。とのことでした。
3か月以上経ってしまうけれど、病状が安定していない患者を他の病院も受け入れてくれないそうです。
発作を抑える薬を調整して1、2か月発作が起きないことを確認しないと、転院は出来ない。と言われました。
薬の調整が出来た時点で、施設に移るのか在宅するのか検討することになりました。
そんなことがあり、病状が悪化した場合には、3か月を過ぎても入院することは可能とわかりました。
主治医の先生に「3か月過ぎてしまうのですが、その点は大丈夫なのでしょうか?」と聞きました。
答えは、「それは仕方ないので、大丈夫です。今の状態では転院させられません」とハッキリ仰いました。
3か月ラインは確かに存在しますが、何がなんでも強制的に!!ということはないようです。
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介護施設へ入れない場合は長期で入れる病院へ転院
2か月ほど、入院期間が延びることになりましたが、ずっと今の病院にいることは出来ません。
今後のことを考えなくてはいけないことには何も変りありません。
今回、入院が伸びたことで、主治医の先生も在宅はやはり無理ではないかというご意見。
私たちも介護できる状態ではないので、主治医の意見に同意しました。
そうなると、退院後はどうなるのか?というと介護施設か、長期療養の病院に転院するか。のどちらかでした。
介護施設は、介護認定の介護度によって申し込める施設が変わってくるので、今の父の状態を役所の人に見てもらって、介護度をもう一度判定してもらうことにしました。(介護保険認定区分変更をしました)
家族としては介護施設への入所を希望していましたが、介護認定は厳しい判定をされるので、あまり期待できないな・・・と思っていました。
一旦、長期療養の病院へその後介護施設へ入所を検討
介護認定の結果が出ました。結果は要支援2でした。
予想していた通り、介護施設へ入れる介護度は出ませんでした。
寝たきりということでもなく、受け答えも出来る。歩行や動作に多少の助けは必要であっても要介護が出るような状態ではなかったからです。
身体的なことは、問題ないのですが、父の持病は薬をきちんと飲まなければ発作が起きてしまいます。
一人で薬の管理が出来ないと大変なことになります。
その点で、在宅は出来ないと私たちは考えていましたが、その1点だけだと介護度は上がることはありませんでした。
介護認定はこちらではどうしようもないので、長期療養の病院へ転院するしか方法は無くなってしまったのです。
父の持病の薬の調整が出来たら、長期療養の病院へ移り、その後に介護施設に入れるのであれば、検討していこう。ということになりました。
今の時点で、もしかするとは探せば入所できる介護施設もあったかもしれません。
しかし、3か月を超えて入院していると退院を迫らせるために、介護施設を探す時間はありませんでした。
長く入院するには長期療養型の病院しかない
長期療養の病院は、様々な理由で自宅介護や治療が難しい人を受け入れてくれます。
病院の数は、多くはありませんが、介護施設を待つために長期療養の病院へ入院する方も現実には多いそうです。
3か月を超えて入院するには、長期療養型の病院しかありません。
症状が安定していて、自宅に戻れない人は沢山いると思います。
病院にいると制限が多く、また外に出る機会も少ないため、生活感がありません。
食事や入浴、その他のお世話はしてもらえても、やはり居心地はよくないでしょう。
本人も家族も入院させたくない、でもどうしようもない・・・。
心が痛みますが、それが現実です。
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まとめ
入院は3か月したら、退院させられるというのはよく聞く話です。
それは本当です。
しかし、症状が安定していない場合には3か月を超えることもあります。
どこまで許容範囲なのかは、病院の考え方にもよるでしょう。
主治医や相談員としっかりコミュニケーションをとり、最善を尽くすしか方法は無いようです。
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